レッズ&ドライブ

2008年4月2日 日本平スタジアム Jリーグ第4節 清水エスパルス戦

大学生2人組 一般道をひたすら走って日本平


今回のレポーター
(左から)久保くん、長谷川くん

参加メンバー

久保俊哉 [ くぼしゅんや ] (23)埼玉県深谷市在住 大学4年生

レポーター。大学では法学を専攻。赤羽駅で痴漢を捕まえた経験を持つ、勇気ある青年。

長谷川淳 [ はせがわあつし ] (23)埼玉県深谷市在住 大学4年生

久保さんの高校の同級生。大学では経営学を専攻。サポーター歴4年。通称“ハッちゃん”。

前節はホームの埼玉スタジアムでアルビレックス新潟に、今シーズン、リーグ初勝利。連勝で波に乗りたいレッズは、清水エスパルス、ジュビロ磐田と、中2日の静岡連戦を迎えました。

今回のレッズ&ドライブに参加したのは、埼玉県深谷市に住む大学生コンビです。

レポーターの久保俊哉さんは、サポーター歴12年。ご両親も熱烈なレッズサポーター。久保さんは、「赤いレプリカユニホームを着た両親の後ろ姿を見て育ちました」と話します。今もホームゲームは、家族でいっしょに応援しているそうです。

「体力と時間はあるけど、お金がありません」。

高速道路を利用せず一般道をひたすら走り、清水の日本平スタジアムを目指す、山あり谷ありの山道ドライブレポートをお楽しみ下さい。

4月2日(水)

7:00 自宅(深谷市)を出発

アウトランダー、運転してみたい!!と、応募用紙に書いたら、見事に当選。
念願のアウトランダーのクールなフォルムにマジ惚れです。

近所に住むハッちゃんと自宅を出発。早朝にも関わらず、母ちゃんが出発を見送ってくれました。


レッズに関しては母ちゃんの影響が大きい。母ちゃんの職場の同僚がチケットをくれたのがきっかけで、家族でレッズの試合を観戦するようになりました。幼い頃、レプリカユニホームが欲しくて欲しくて、母ちゃんにねだったら、「レディアのプリントTシャツで我慢しなさい」って言われて、ごねたこともあったっけ。

気をつけて行ってくるぜ。

8:00 秩父市内コンビニ

コンビニに立ち寄ります。キックオフまで、あと11時間もある。
俺たちのアウェー遠征スタイルは、高速道路を使わず一般道でゆったりの日帰り旅。いつもハッちゃんはトイレが近いから、コンビニに立ち寄る回数がやたら多いんです。

8:20 秩父ミューズパーク付近

ハッちゃんはハンドルを握り直しながら、「この先は、心霊現象が起こる有名な場所なんだよね」。地元でも有名なデートスポットとして知られる秩父ミューズパーク。園内の高台へ向かう途中の赤い橋を通過すると、車内でかけているCDの音が飛んでしまうらしい。霊感の強い人は、後部座席に女性の気配さえ感じると言います。
「その女の人って髪長い?」と尋ねると、「もう怖い話やめよう!」だって。

8:50 道の駅 大滝温泉

秩父湖を越えて国道140号線を西へ。
山梨県へ抜ける雁坂(かりさか)トンネルの前に一休みしようと、山に囲まれた道の駅、大滝温泉の休憩所へと入る。大自然の中、川を眺めてマッタリしていると、「今日何しに行くんだっけ?」と、目的を忘れてしまいそうになります。

9:30 雁坂トンネル

雁坂トンネルは、一般国道の山岳トンネルとしては日本一で6,625mです。ちなみに、高速道路も含めると、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ高速道路、東京湾アクアラインのトンネルで9,610mだそうです。

長いトンネルというと、レッズがJ2に落ちた苦い過去を思い出します。
99年のJリーグ、ホーム最終節。当時、両親といっしょに毎試合応援へ行っていたけれども、その日はどうしても塾を休めませんでした。
勉強に集中できるわけもなく、塾が終わると駅前の電話ボックスに駆け込み、母ちゃんへ電話をかけました。
荒くなった息を整えながら、「どぉだった!」と恐る恐る聞くと、母ちゃんは擦れた声で言いました。
「落ちちゃったよ」
涙が止まらなかった。
受話器越しに、母ちゃんの鼻をすする音が聞こえました。
忘れられない思い出です。

車内が明るくなっていきます。トンネルを抜けると、もうそこは山梨県でした。



10:30 甲府市内コンビニ

甲府市に入ったところで、また一休み。
痛そうに腰を押さえてトイレから出てきたハッちゃん。昨夜、ローラースケートでコケたみたい。地元で一緒に遊ぶことは少ないが、ハッちゃんとは家族ぐるみの付き合い。ホームゲームの時は家族や友達と大人数で行きますが、アウェーは毎回ハッちゃんと2人。

12:30 清水市内コンビニ

清水市に入り、またコンビニへ立ち寄る。何か静岡産を味わいたいが、コンビニには無さそう。ペットボトルのお茶のラベルで産地を調べるハッちゃん。残念ながら静岡産ではありませんでした。

それにしてもお腹が空いた。試合まであと6時間半。近くの公園に咲く桜を眺めながらまた休憩。



13:30 東海三菱自動車販売(株)清水インター店

出迎えてくれたスタッフの小野塚健太郎さんに、この近辺の美味しいお薦めの飲食店を聞いてみると、エスパルスドリームプラザを勧めてくれました。敵地ですが、せっかくなので潜入することにしました。

14:00 エスパルスドリームプラザ

建物の外壁に描かれた大きなパルちゃんを見て不安が募る。レッズのレプリカユニホームを着て入店する勇気はないので、仕方なくユニクロで長袖シャツとTシャツを購入することに。服選びはハッちゃんのセンスにお任せ。

建物に入ると、レストラン街へ一直線。漁港の町だけあって、すし屋が多い。メニューのショーウィンドウを眺めると、どれも1,000円以上。値段も自分たちを圧倒する完全なアウェー状態。やむなく、980円均一の「どんDON丼」というお店に入った。俺は「北海丼」、ハッちゃんは「カニづくし丼」。口にした途端、「マジで旨い!」と2人とも声が揃う。味噌汁付きにも、笑みがこぼれる。

16:00 日本平スタジアムへ

コンビニで買出しをし、近くの駐車場へアウトランダーを停めスタジアムへと急ぎます。会場へ着くとすでに長蛇の列でした。並んでいると、母ちゃんから心配メール。無事着いたことを告げ、開門を待ちます。

19:00 選手入場

日本平ではこれまで2戦2勝の俺たち。負け続けた時代もあったけど、今は関係ない。

選手が入場し、サポーターの声に合わせて俺たちもゴール裏の端っこで応援を始めました。普段のホームゲームでもゴール裏の端っこにいます。というのも、怖そうなレッズサポーターが苦手なのです。



19:03 キックオフ

前半先制を許すも、後半に逆転勝ち。
アウェーでは久々に、We are Diamondsを歌うことが出来ました。



21:50 駐車場

駐車場へ戻ると車がすし詰め状態。出口まで塞がれ、全く動きそうもない。着替えを済ませ、車内でゆっくり試合を振り返った。
「逆転できるとは思わなかったなぁ。勝って本当に良かったよね」とハッちゃんの言葉に頷く。母ちゃんへも電話で勝ったことを報告した。

30分くらい経って、やっと駐車場から出ることができました。

22:30 清水市内ガソリンスタンド

これからの山道へ備え、給油することに。しかし、夜遅くに営業しているガソリンスタンドがなかなか見つからない。ナビの地図を頼りに向かった清水郊外のガソリンスタンドで30リットルの給油。
山道を300㎞以上も走ったのに、アウトランダーは燃費が良い。

24:00 険しい山道へ

国道1号線で由比町を抜けたところで左折。ナビに従い山道へと入る。明らかに行きと道が違うことに気付いた。
急カーブと傾斜が続く真っ暗な道。緊張して走っていると、車線が一つになり、道が段々細くなっていく。スピードを下げ、ゆっくりと進んでいく。
カーブ途中にそびえた大きい看板が目に入る。
<この先、行き止まり>
「うっそー!!」っと思わず2人で顔を見合わせ、急停車。
しかし、冷静にカーブの先を見ると道は続いている。間違え看板のようだ。

「早くコンビニの明かりが欲しいね」とハッちゃんが呟く。

24:30 富士宮市内ラーメン店

暗い山道を越え、街へ到着。

「ラーメンとん太」へ入店する。疲れのせいか声も出ない。ラーメンセットを頬張り満腹になると、隣接するコンビニへ。今日何回目のコンビニだろうか。

1:30 富士急ハイランドを通過

完全に遠回り。真夜中の富士急ハイランドを通過します。助手席のハッちゃんは目が開かなくなってきた様子。自分は全然大丈夫。ハッちゃんには少し寝てもらおうと思い、CDのボリュームを下げました。

中央自動車道に沿った一般道をひたすら進むと東京八王子に着きました。ナビだと、ここから圏央道を使えば深谷まで2時間。だけど、お金がもったいないので、結局は国道16号線を走ることにしました。

4:00 自宅(深谷市)

やっと深谷市内に入り、ハッちゃんを送って自宅に到着。時計の針は4時を回っていました。
長かった一日も、その道のりも、レッズの勝利の余韻に比べれば大したことありません!



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